CEOメッセージ

NISSHAの事業

代表取締役 兼 最高経営責任者 鈴木 順也

日本写真印刷は、印刷技術の進化を通して製品と対象市場の多様化を図るとともにグローバル市場へ進出し、事業領域の拡大による成長を実現してきました。現在は、主力のコンシューマー・エレクトロ二クス(IT)分野に加えて、印刷関連資材や自動車内装部品、医療機器などグローバル市場で成長が見込まれる分野への事業展開を進めており、NISSHAは新たな成長ステージに踏み出しました。

当社の印刷技術の進化は、転写箔やタッチセンサーなどの主力製品に代表されるように、印刷に積層、成膜、成形、断裁などの技術要素を融合しているのが特徴です。近年は、コンシューマー・エレクトロ二クス分野に経営資源を集中し、高い成長を実現してきましたが、この分野では製品需要の急激な変動や製品・サービスの低価格化などの傾向が強まっており、同分野に並ぶ成長分野の育成が急がれます。

2015年4月から運用を開始した第5次中期経営計画は、新たなコア技術の獲得による事業ポートフォリオの最適化を志向しています。引き続きコンシューマー・エレクトロ二クス分野における事業機会を拡大するとともに、世界規模で安定成長が見込まれる分野を拡充することによってバランスの取れた経営基盤を構築し、中長期的に企業価値を最大化することを目指しています。新たなコア技術の獲得や新分野への進出に際し、M&Aは有効な手段の一つであり、当社は2015年にはベルギーに本社がある世界最大手の蒸着紙メーカーを、2016年にはアメリカの医療機器メーカーおよび自動車の内装部品を手がけるドイツの成形・加飾フィルムメーカーを買収・子会社化するなど、成長分野の確立に向けた事業基盤を獲得しました。

グローバルな視点でCSRを推進

当社の企業理念は、「印刷を基盤に培った固有技術を核とする事業活動を通して、広く社会との相互信頼に基づいた≪共生≫を目指す」です。自社の経済的成長だけでなく、社会的な価値を創造することが、企業の永続的な成長につながります。ステークホルダーのみなさまとの≪共生≫を実現することが、私たちが果たすべき社会的責任(CSR)だと考えています。

2012年4月、当社は国連グローバル・コンパクトに署名し、「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」に積極的に取り組むことを宣言しました。また、2015年4月には、グローバル企業として中長期的な企業価値の向上を目指し、CSRマネジメントを推進するCSR委員会を設置しました。EICC (Electronic Industry Citizenship Coalition) への準拠のほか、マテリアリティ(重要課題)を特定し取り組んでいます。これらによってCSRリスクを着実に低減し、企業を支えるESG (Environment:環境、Social:社会、Governance:ガバナンス) の土台を強固にしたいと考えています。

マテリアリティのひとつにダイバーシティの推進を掲げています。当社の社員はグローバルに広がり、人材の多様化が進んでいます。当社の成長に、社員の活躍は欠かせません。年齢や性別、人種や障がいの有無などにかかわらず、一人ひとりが自分らしく輝き、最大限に能力を発揮できるよう、支援制度の充実や活躍を後押しする取り組みを継続します。さらに、地球環境に配慮したマネジメントも、企業の永続的な成長にとって必須の課題です。さまざまな環境取り組みを推進するとともに、CDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)をはじめとするイニシアチブにも積極的に参加し、社外評価の向上・企業価値の最大化を図ります。

持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)

2015年9月に国連で採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)」は、世界のあらゆるセクターに、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを求めています。グローバルで信頼を獲得し、みなさまに選んでいただける企業を目指す当社にとって、これらの課題に向き合うことも重要だと考えています。私たちは、これまで以上にステークホルダーのみなさまの声を傾聴し事業活動に生かすことにより、さらなる事業機会を創出し、持続可能な経営・持続可能な社会の実現に努力します。

コーポレートガバナンスの取り組み

当社は、コーポレートガバナンスを重要な経営課題と認識しています。経営の透明性・公正性を確保することにより迅速かつ果断な意思決定を促進し、長期的な企業価値向上を目指しています。

2008年に執行役員制度を導入し、経営監視機能と業務執行機能を分化しました。また、社外取締役を積極的に登用し(取締役8人のうち4人が社外取締役、うち1人が女性)、経営の透明性と公平性を確保するとともに、その見識を戦略策定・経営監視に生かしています。また、コーポレートガバナンス基本方針の制定、指名・報酬委員会設置のほか、取締役会の実効性の評価を年に1回実施しています。さらに、近年M&Aによって新たに当社グループとなった会社に対しては、デューディリジェンスの実施やPMI (Post Merger Integration) を通して、リスクの低減や統合によるシナジー効果の最大化を図っています。

日本写真印刷からNISSHAへ

当社の事業はすでに、従来の印刷の領域を超えて大きく進化・拡大していることから、2017年10月6日、日本写真印刷株式会社の商号をNISSHA株式会社に変更します。「NISSHA」は長年にわたり、社員はもとより、お客さま、株主さま、サプライヤーさま、地域社会のみなさまに親しまれてきた当社の企業ブランドであり、グローバルに広く認知されています。今回の商号変更を契機として、さらなる飛躍を目指します。

最後に

当社は今日に至るまで、お客さま満足を追求する中で、自らも真のグローバル企業になることを目指してきました。今後もステークホルダーのみなさまとともに、グローバル社会の課題に真摯に向き合いながら、持続可能な経営を通じて、持続可能な社会の構築に貢献したいと考えています。

ステークホルダーのみなさまには、当社の活動報告である2017年版CSR報告書をぜひご一読いただき、忌憚のないご意見、ご指導をいただければと存じます。

今後とも、ご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
2017年6月
代表取締役社長 兼 最高経営責任者

鈴木 順也

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