NISSHAグループのサステナビリティ

基本的な考え方

現在、当社グループはバランス経営の観点から事業ポートフォリオの最適化を経営戦略の中軸に据え、第6次中期経営計画の重点市場であるIT市場や自動車市場での事業拡大に加え、医療機器市場や高機能パッケージ資材市場での事業活動を加速しています。当社はこれら重点4市場を中心に、直接的あるいは間接的に社会課題の解決に貢献する製品や事業を展開しています。

当社グループの事業が中期経営計画の進捗に伴って変化を続ける中、当社はCSR委員会を設置し、その傘下にある8つの部会の活動を通じて事業の継続性を阻害する環境・社会面のリスクの変化を捕捉し、その低減に努めています。当社が目指すビジョン(あるべき姿)から逆算し、環境・社会面のリスクにプロアクティブに対応することにより、お客さまをはじめとするステークホルダーのみなさまに選ばれ、評価される企業を目指しています。そして、社会課題の解決に貢献する製品や事業を展開するとともに、環境・社会面のリスクを低減することが、当社グループのサステナビリティにつながるものと考えています。

CSRマネジメント

CSR委員会を通じた環境・社会面のリスクの低減

CSR委員会は、事業の継続性を阻害するリスク要因に優先順位を付けて環境・社会面のリスク管理におけるマテリアリティ(重要課題)を特定し、それらの低減に取り組んでいます。8つの部会はマテリアリティごとに戦略項目、KPIおよび目標値を設定してPDCAサイクルを回しています。部会の活動方針やその成果は、四半期ごとに開催されるCSR委員会の進捗確認会議でチェックを受けるほか、年1回、取締役会において報告されています。

第6次中計の1年目である2018年度は、IT市場や自動車市場で求められるリスク管理に対応するため、電子部品や自動車業界などの行動規範であるRBA (Responsible Business Alliance) への準拠や、お客さまの要求するサプライヤー行動規範の順守などに従って、労働人権や安全衛生、環境や倫理などに関するリスクを低減しました。2019年度は、第6次中計の進捗に対応し、医療機器市場や高機能パッケージ資材市場に対応したリスクの低減をすすめています。

CSR委員会組織図

CSR委員会組織図 NISSHA

CSR委員会のミッション

CSR委員会は、中長期的な企業価値向上の観点から中期経営計画が目指す事業ポートフォリオに基づき、事業の継続性を阻害する非財務的なリスク要因の優先順位を付け、傘下にある部会の活動を通じてその解決にリーダーシップを発揮する。
CSR委員会の体制

監視側
委員長:最高経営責任者
副委員長:最高財務責任者(取締役専務執行役員 人事・総務・法務担当)
委員:最高戦略責任者、最高品質責任者、最高情報責任者、最高サプライチェーン責任者

執行側
部会長(関連コーポレート管理部門長およびグループ長)
事務局長:コーポレートコミュニケーション部 CSRグループ長
事務局:CSRグループ

リスク管理におけるマテリアリティ(重要課題)

分析マップ

分析マップ

当社は事業の継続、進化、成長を阻害する環境・社会面のリスク要因に優先順位を付け、特に重要な課題をマテリアリティとして、リスクの低減に取り組んでいます。

マテリアリティの選定には、非財務情報開示のガイドラインであるGRI(Global Reporting Initiative)スタンダードを参照し、「NISSHAグループにとっての重要度」と「ステークホルダーにとっての重要度」の2軸を用いて評価しています。「NISSHAグループにとっての重要度」には第6次中期経営計画のビジョンや基本戦略が反映されており、「ステークホルダーにとっての重要度」には社内外のステークホルダーの意見を取り入れています。2019年度のスタートにあたり、第6次中計の進捗に合わせてマテリアリティを見直しました。

2019年度のリスク管理におけるマテリアリティ

担当部会の活動を通してリスクが低減したマテリアリティは、リストから除外されますが、当社のリスク管理上、重要であることに変わりありません。そうした項目は、引き続きリスクの低い状況が維持されるよう、担当部会によって管理されます。一方、リスクの低減が不十分なマテリアリティについては、引き続き低減の取り組みが継続され、新たに特定したマテリアリティとともに、担当部会が戦略項目、KPIおよび目標値を設定します。

2018年度のリスク管理におけるマテリアリティは、特にIT市場や今後成長の期待できる自動車市場を中心に特定されていました。2019年度は、前年度のKPI達成状況を踏まえたうえで、第6次中計の進捗状況に沿って内容を見直し、リスクの低減が図られた項目は維持管理項目に移行しました。その上で、第6次中計の定める4つの重点市場のうち、今後の成長が期待される「医療機器」「高機能パッケージ資材」に対応した内容とするため、新たなマテリアリティを加えて設定しました。

第6次中期経営計画の定める重点市場である医療機器、高機能パッケージ資材に対応したマテリアリティ(抜粋)

マテリアリティ 担当部会 戦略項目 KPI(目標値)

製品責任

CSR委員会事務局 ・メディカルテクノロジー事業における対応状況の把握と低減 ・SASBに沿った開示項目

コンプライアンス推進

企業倫理・コンプライアンス
貿易管理
・GDPR対応
・海外拠点の内部通報制度構築
・貿易管理の維持・強化
・改訂個人情報取扱規程の教育実施率
・内部通報制度の構築準備ができた欧州拠点数
・貿易管理部会員教育の実施

社員の人権尊重

労働・人権 ・人権リスクの把握と低減 ・把握する人権リスク項目

製品・サービス継続への責任

BCM ・重要拠点のBCP運用状況の把握と低減 ・GCHのBCPリスク評価実施

環境

環境安全 ・重要拠点の環境負荷の把握と低減
・気候変動への対応

・環境データ入手体制の構築
・CDPのスコア(B維持)

職場の安全衛生

環境安全 ・重要拠点の安全衛生状況の把握と低減 ・安全衛生データ入手体制の構築

お客さま情報の保護

情報セキュリティ

・海外法人のISMS運用定着 ・情報セキュリティのマネジメントシステムの維持

2018年度のマテリアリティ

第6次中期経営計画の定める重点市場であるIT 、自動車市場への対応が中心(抜粋)

マテリアリティ 担当部会 戦略項目 KPI(目標値) 達成状況

社員の人権尊重

労働・人権 ・ハラスメント相談窓口の周知向上
・週の労働時間管理
・相談窓口の認知率(80%以上)
・週総労働時間60時間以内の順守率(100%)
〇 認知率80%達成
〇 順守率100%

コンプライアンス推進

企業倫理・コンプライアンス ・GDPR対応
・海外拠点の内部通報制度構築
・GDPR対応 ・海外拠点の内部通報制度構築
・リスクアセスメント完了と是正対応済みの欧州拠点数(5拠点)
・全社一斉研修の実施率(100%)
・内部通報制度の構築準備ができた海外子会社数(9拠点)
〇 5拠点において是正対応完了
〇 実施率100%
〇 9拠点で制度構築

お客さま情報の保護

情報セキュリティ

・海外法人のISMS運用定着 ・新規M&A先へのISMS運用導入(2法人)
・既存法人へのISMS運用支援(2018年度中)
✕ 2法人で未導入
〇 対象拠点で運用支援実施済み

気候変動への対応

環境安全 ・気候変動対応のレベル向上

・CDPのスコア(B)

〇 CDPスコアBを取得

ダイバーシティと機会均等

労働・人権 ・外国人・留学生とコミュニケーション拡大(定期採用での外国人採用拡大) ・内定者における外国人社員の割合(20%) 〇 外国人社員の内定者25%

職場の安全衛生

環境安全 ・負傷事故の低減 ・負傷事故発生件数
(2017年度比50%)
〇 50%以上達成

製品・サービス継続への責任

BCM ・BCM体制の維持 ・BCP/BCM基本計画書のPDCAサイクルが回っている 〇 実行率100%

サプライヤーのアセスメント

(委員会事務局が担当) ・サプライヤーのCSR監査(社会・環境面)

・監査実施数
(人材派遣会社1社)

〇 1社実施

2018年度の活動により維持管理に移行した項目

マテリアリティとバウンダリー

マテリアリティ バウンダリー
組織内 サプライヤー
製品責任
コンプライアンス推進
社員の人権尊重
製品・サービス継続への責任
環境
職場の安全衛生
お客さま情報の保護

NISSHAグループのステークホルダー

当社は、NISSHAグループを支えるステークホルダーを、お客さま、株主、社員、サプライヤー、地域社会と定めています。Missionの実現に向けて、ステークホルダーのみなさまの声に耳を傾けながら、持続可能な社会の実現に資する事業活動の推進を目指しています。ともに明確なビジョンを持ち、その実現に向けて互いに影響し合い、ともに価値ある未来を創造していきたいと考えています。

ステークホルダーとの信頼の輪 (Circle of Trust)

ステークホルダーとの信頼の輪(Nissha's Circle of Trust)

お客さま/Customer

NISSHAグループは、産業資材、ディバイス、メディカルテクノロジー、情報コミュニケーションの4事業を展開しています。当社のお客さまは、企業を中心としてさまざまな分野に広がっています。
私たちはお客さまの立場で真剣に考え、ともに課題の解決に取り組み、最善の提案をします。また、品質管理体制を整え、お客さまにご満足いただけるものづくりを目指します。

◆コミュニケーションの事例
日常業務における営業活動
Webによる製品・サービス情報の提供
お客さま満足向上活動
CSR関連調査への情報提供
紛争鉱物に関する情報提供
お客さまによるSR (supplier responsibility) 監査への対応

株主/Shareholder

当社の発行済み株式総数は50,855,638株、株主総数は10,795名です。所有者別保有株式数比率は、金融機関・証券会社が36.7%、外国法人等が23.8%、その他国内法人が20.1%、個人その他が17.7%、自己名義が1.7%となっています(いずれも2018年12月末現在)。
私たちは、会社情報の開示のほか、IRイベントや面談など、株主・投資家のみなさまと直接お会いし、対話する機会を設けています。みなさまからのご評価・ご意見は、経営層とIR担当者の面談や取締役会をはじめとする会議において定期的に経営層に報告し、企業価値の向上のために活用しています。

◆コミュニケーションの事例
株主総会
株主総会後の経営説明会開催
機関投資家向け決算説明会・決算説明テレフォン・カンファレンスの開催
機関投資家との個別面談
個別お問い合わせへの応対
株主・投資家向け各種報告書の発行(統合報告書、株主向け事業報告書など)
WebサイトにおけるIR情報の発信
サステナブル投資などの調査機関への情報提供

社員/Employee

NISSHAグループの正社員数は5,861人です。その地域別の構成比は、日本国内39%、アジア15%、北米20%、ヨーロッパ9%、中南米17%となっています(いずれも2019年3月末現在)。
私たちはグローバルな視点で、社員の人権・多様性を尊重します。また、安全で快適な職場環境づくりを推進するとともに、多様な働き方を支援します。そして、人材を最も重要な経営資源と位置付け、社員と会社がともに成長できる企業を目指します。

◆コミュニケーションの事例
労使協議会
安全衛生委員会
職場改善委員会
教育・研修
人事評価・面談
ホットライン(社外通報相談窓口)
ハラスメント相談窓口
社員意識調査・ヒアリング

サプライヤー/Supplier

NISSHAグループは、グローバルに事業を展開しており、数多くのサプライヤーのみなさまから調達活動を行っています。
私たちはサプライヤーのみなさまと共存共栄のパートナーシップを構築し、相互に誠実な調達を通して、企業価値の向上を目指します。また、常に公平・公正、そして総合的な評価を行うとともに、CSR調達に務めます。

◆コミュニケーションの事例
日常業務における調達活動
CSR調達説明会
ESGチェックリスト
CSR調査・監査
サプライヤーさまの商品・技術の社内展示会、セミナー開催

地域社会/Society

NISSHAグループは、国内14カ所、海外41カ所に拠点を置いています(2019年3月末現在)。そして、それぞれの地域の文化や風土を尊重し活動しています。
Missionの実現に向けて、企業としての基本的な責任を果たすのみでなく、より社会に役立つ存在となるよう、地域社会とのコミュニケーション活動を推進します。さらにグローバルな社会課題にも向き合い、その解決に向けて取り組みます。

◆コミュニケーションの事例
自治会・地域住民のみなさまとの交流会
工場・施設見学
工場周辺の清掃活動
将来世代支援活動
芸術・文化の支援・協賛
NPOとの協働による社会貢献活動
社員によるボランティア活動

社外からの評価

2018年度、社外からいただいた主な評価は下表の通りです(国内NISSHAグループ)。

取得年月 認証・表彰名 受賞対象 詳細情報
2018年5月 ガスクロマトグラフィー貢献賞 NISSHA株式会社 ガスクロマトグラフィー研究懇談会より、「ガスクロマトグラフィー貢献賞」を受賞しました。ガスクロマトグラフィー研究懇談会は、公益社団法人 日本分析化学会を構成する主要な研究会のひとつで、設立60周年を記念して表彰を行い、当社は世界のガスクロマトグラフィーの進捗・発展、ならびに研究懇談会に多大な貢献のあった企業として今回の賞を受賞しました。
2018年10月 2018年度グッドデザイン賞 NISSHA株式会社 NISSHA株式会社のグループ会社でフランスにおいて医療機器の生産・販売を展開する Integral Process SASが開発したバーメッド® クララビューが、2018年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会) を受賞しました。

ISO認証などの取得状況は下表の通りです(NISSHAグループ、2018年12月末現在)。

対象エリア 規格
ISO/TS16949 ISO9001 ISO14001 OHSAS18001 ISO27001 ISO50001 ISO13485 93/42/EEC その他
NISSHA株式会社 京都本社        ※1 ※2          
NISSHA株式会社 東京支社   ※1            
NISSHA株式会社 亀岡工場              
ナイテック工業株式会社 甲賀工場            
ナイテック・プレジション・アンドテクノロジーズ株式会社 姫路工場            
ナイテック・プレジション・アンドテクノロジーズ株式会社 加賀工場            
ナイテック・プレシジョン・アンド・テクノロジーズ株式会社 津工場                  
ナイテック・プレジション・アンドテクノロジーズ株式会社 京都工場                 
NISSHAエフアイエス株式会社            
日本写真印刷コミュニケーションズ株式会社 京都本社   ※1           FSC COC
日本写真印刷コミュニケーションズ株式会社 大阪支社   ※1           FSC COC
日本写真印刷コミュニケーションズ株式会社 亀岡工場             FSC COC
NISSHAエフエイト株式会社   ※3            
NISSHAビジネスサービス株式会社            
Eimo Technologies, Inc.                
Nissha Si-Cal Technologies, Inc.                
Nissha PMX Technologies, S.A. de C.V.                
Graphic Controls Acquisition Corp.              
Nissha Medical Technologies Ltd.              
Tyrolmed GmbH              
Integral Process SAS            
CEA Medical Manufacturing Inc.                
Sequel Special Products, LLC                
CEA Global Dominicana, S.R.L.                
Lead-Lok, Inc.                
Nissha Schuster Kunststofftechnik                                   
Nissha Back Stickers                     
AR Metallizing N.V.               FSC COC
AR Metallizing Srl.           FSC COC
AR Metallizing Ltd.               FSC COC
AR Metallizing Produtos Metalizados Ltda.           FSC COC
日写(昆山)精密模具有限公司            
広州日写精密塑料有限公司              
Nissha Precision Technologies Malaysia Sdn. Bhd.            

※1  管理部門は認証取得範囲に含んでいません。
※2  管理部門、設計開発部門のみ認証取得しています。
※3  京都サイトのみ認証取得しています。



国連グローバル・コンパクト

国連グローバル・コンパクト UN-GCサポートロゴ

NISSHA株式会社は、2012年4月3日、国連が提唱する「国連グローバル・コンパクト」に署名しました。

「国連グローバル・コンパクト」とは、「人権」「労働」「環境」および「腐敗防止」に関する10原則からなり、各企業が責任ある創造的なリーダーシップを発揮することによって、社会の良き一員として行動し、持続可能な成長を実現するための世界的な枠組みづくりに参加する自発的な取り組みです。

署名企業は、経営トップの意思を社内外に明確に表明しCSRの基軸を確立するとともに、より高いレベルの経営・CSRを目指して改善を重ねていくこと、さらに、その実践状況と成果をCOP(Communication on Progress)として年次報告することが求められます。

当社は、グローバル・コンパクトの10原則をベースに、グローバル社会の要請・課題に目を向けたさまざまな目標を掲げ、日々取り組んでいます。それらの活動をCSR報告書としてまとめ、Webサイトに掲載しています。

国連グローバル・コンパクトの10原則

人権
原則1: 人権擁護の支持と尊重
原則2: 人権侵害への非加担 
労働
原則3: 結社の自由と団体交渉権の承認
原則4: 強制労働の排除
原則5: 児童労働の実効的な廃止
原則6: 雇用と職業の差別撤廃
環境
原則7: 環境問題の予防的アプローチ
原則8: 環境に対する責任のイニシアティブ
原則9: 環境にやさしい技術の開発と普及
腐敗防止
原則10: 強要や贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗防止の取組み

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