特集1

NISSHAの加工技術で生み出す、人にやさしい医療機器
ーメディカルテクノロジー事業ー

「患者さまが一刻も早く、治療を受け回復に向かってほしい。私たちの医療機器で貢献できることはないか。」NISSHAには、このような思いから開発された製品があります。当社のメディカルテクノロジー事業部が展開する医療機器ブランド“Vermed®(バーメッド®)”の「バーメッド クララビュー®」です。私たちは医療現場の課題に向き合うため何度も現場へ足を運び、改良を続けて製品開発に取り組んできました。

医療従事者の負担を軽減する新たな心電用電極「バーメッド クララビュー®」

「バーメッド クララビュー®」は新しいかたちのリード線付心電用電極で、急性期医療などの現場においてよりスピーディな検査・モニタリングを実現するために、デザインから見直しました。すでに販売を開始しているフランス、アメリカ、イギリスにおいて需要が高まるなか、2018年12月からは日本国内においても販売を開始しました。

カテーテルを用いた検査や手術などの際、患者さまの身体に医療機器のケーブルやリード線が複雑に配置されることがあります。「バーメッド クララビュー®」は、リード線を一本化して絡まりにくくし、また電極一つひとつには異なる色で電極位置を表示することで貼る順番も分かりやすくしました。これらの工夫によって検査・手術前の準備時間の短縮や、医療従事者や患者さまのストレスを軽減し、よりスムーズなカテーテル検査に貢献しています。

リード線の一本化により作業を簡便化

リード線の一本化により作業を簡便化

異なる色で電極位置を表示

異なる色で電極位置を表示

成長が期待されるメディカルテクノロジー事業

現在NISSHAが展開する4つの事業のひとつであるメディカルテクノロジー事業は、高齢化社会の進展や予防医療の普及などを背景に、今後グローバルベースで安定的に成長することが期待される医療機器市場において事業を展開しています。4事業のなかで最も新しい事業ですが、その成長率は最も高く2019年12月期の売上高構成比率はNISSHAグループ全体において約13%を占める計画です。

この事業では、医療現場におけるお客さまのニーズに広くお応えするため、製品設計・開発などの能力の拡張を図ることにより、特徴ある製品群の拡充を目指しています。主に欧米市場において、大手医療機器メーカー向けに手術用器具や医療用電極などの医療機器の受託製造事業を行っているほか、自社ブランド“Vermed®(バーメッド®)”を展開しています。当社のターゲットは世界的に死亡原因のトップである「心疾患」の分野における「急性期医療」であり、印刷、ラミネーション、成形、パターンニングといったNISSHAのコア技術との関連性が高い「医療用消耗品」にもフォーカスしています。

現在の医療機器市場には、患者さまの体に負担が少ない「低侵襲医療」の潮流があり、それを支える製品・技術のニーズが高まっています。例えば低侵襲医療に有効なカテーテルを使った治療では、高度な治療を実現するために、機器の操作性の向上が求められ、中に組み込まれる機構にはイノベーションが必要とされています。NISSHAのコア技術は、医療機器の電子ディバイス化や製品の小型化・軽量化などへの貢献が期待できることから、低侵襲医療への課題解決に役立つものと考えています。

現場の声を生かした製品開発

真に役立つ製品を提供するためには、医療の現場にあるニーズを把握し、製品の設計や開発に反映させることが重要です。2018年12月、アメリカのニューヨーク州にあるNPOと医療機関が共催するカテーテル治療向けの医療機器の学習プログラムに参加しました。このNPOは、キー・オピニオン・リーダー(KOL)である医師、エンジニア、起業家、産業界の間で血管医療における次世代技術の開発を加速させるという使命のもと、血管疾患用の医療機器の使用に関する詳細なトレーニングプログラムを企業に提供しています。私たちはこのプログラムへの参加を通して、心臓電気生理学的検査(EPS)における診断および介入手順のより実用的なニーズを掴み、現在および次世代の装置を開発する際の課題を認識することができました。

医療の現場に立ち会いフィードバックを得ることによって心疾患治療のイノベーションをサポートするというこの取り組みは、社会に役立つものづくりを目指す当社の姿勢を象徴するものです。現場のニーズに沿った製品開発を通して医療技術の進歩をサポートすることにより、患者さまのQOL(生活の質)の向上、そしてより豊かな生活の実現に貢献し続けることがメディカルテクノロジー事業の目指す姿です。

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