決算のポイントと業績の見通し

業績推移  *2024年2月14日更新

NISSHAの業績グラフ

2023年12月期決算のポイント

 産業資材事業のモビリティ向けの製品需要が供給制約の緩和を背景に堅調に推移し、メディカルテクノロジー事業の開発製造受託(CDMO)の需要が活発な市場環境の下で拡大しました。一方で、ディバイス事業のタブレット向けの製品需要がコロナ特需の一巡などにより大幅に減退し、産業資材事業のサステナブル資材(蒸着紙)の製品需要がサプライチェーン在庫の調整長期化により低迷しました。これら需要の動向に加え、サステナブル資材を生産・販売する欧州子会社の割引率上昇を主因とするのれんの減損損失が利益を圧迫しました。
  2022年12月期
実績
2023年12月期
実績
前期比

売上高

(百万円)

193,963 167,726 ▲13.5%

営業利益

(百万円)

9,520 ▲3,817

税引前利益

(百万円)

12,373 ▲2,762

親会社の所有者に帰属する当期利益

(百万円)

10,140 ▲2,988
産業資材事業: 連結売上高は687億62百万円(前期比6.5%減)、セグメント利益(営業利益)は93百万円(前期比97.2%減)
加飾分野のモビリティ向けの製品需要は、供給制約の緩和を背景に堅調に推移したものの、蒸着紙の製品需要はサプライチェーン在庫の調整長期化などにより低迷し、売上高は前期比で減少しました。需要の動向に加え、サステナブル資材を生産・販売する欧州子会社の割引率上昇を主因とするのれんの減損損失の計上により、営業利益は前期比で減少しました。

ディバイス事業: 連結売上高は548億62百万円(前期比31.4%減)、セグメント損失(営業損失)は15億80百万円(前期は82億86百万円のセグメント利益(営業利益))
コロナ特需の一巡などにより、タブレットや業務用端末向けなどの製品需要が大幅に減退し、売上高および営業利益は前期比で減少しました。

メディカルテクノロジー事業: 連結売上高は360億11百万円(前期比10.9%増)、セグメント利益(営業利益)は14億93百万円(前期比204.6%増)
活発な市場環境の下で主力のCDMOの製品需要が堅調に推移し、売上高は前期比で伸長しました。需要の動向に加え、インフレなどによるコスト増加に対する生産性や効率性の改善により、営業利益は前期比で増加しました。

2024年12月期 通期の見通し

 2024年12月期のグローバル経済情勢については、インフレや金融引き締めの緩和、需要の循環的な回復などによる景気持ち直しの動きが期待されているものの、中国や欧州で停滞する経済動向、為替変動や地政学的リスクなどにより、景気の先行きは不透明なものとなっています。
 このような状況の下、2024年12月期の業績につきましては、2023年に弱含んで推移したディバイス事業のタブレット向けや産業資材事業の蒸着紙などの需要が持ち直す見通しです。産業資材事業の加飾製品の需要は、モビリティ向けを中心に堅調に推移する見込みです。加えて、メディカルテクノロジー事業については、主力のCDMOで需要が堅調に増加するとともに、当期に買収を決定した企業の業績貢献が実現する見通しです。
 これらの見通しから、売上高1,865億円、営業利益58億円、税引前利益54億円、親会社の所有者に帰属する当期利益37億円を見込んでいます。為替レートは1ドル=135円を前提としています。
  2023年12月期
実績
2024年12月期
計画

売上高

(百万円)

167,726 186,500

営業利益

(百万円)

▲3,817 5,800

税引前利益

(百万円)

▲2,762 5,400

親会社株主の所有者に帰属する当期利益

(百万円)

▲2,988 3,700

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