社長メッセージ

日本写真印刷株式会社 代表取締役 兼 最高経営責任者 鈴木 順也

株主・投資家のみなさまへ

株主・投資家のみなさまには日ごろよりご支援を賜り心から御礼申し上げます。

第5次中期経営計画およびその進捗について

当社グループは、2015年4月1日から運用を開始した3カ年の第5次中期経営計画において、事業ポートフォリオの組み換えによる成長を志向しています。当社が現在主力としているスマートフォンやタブレット端末などのコンシューマー・エレクトロニクス分野(IT分野)では、イノベーションの進展などにより今後も事業機会が広がる可能性があるものの、製品需要の急激な変動や製品・サービスの低価格化はリスク要因です。こうした状況に対し、当社はバランス経営の観点から、変化の激しいコンシューマー・エレクトロニクス分野への依存から脱却するとともに、為替変動への耐性を確保するべく海外生産比率を高めるなど、持続的かつ安定的に収益を確保することのできる事業基盤の確立を急いでいます。
これまでの主な取り組みは以下のとおりです。
  • 蒸着紙分野への進出(産業資材事業)
2015年8月、産業資材事業は高級ラベルやパッケージ向けの蒸着紙を手がける世界最大手のAR Metallizingグループを買収・子会社化し、印刷の近接・川上領域にあたる蒸着紙の生産・販売を事業ポートフォリオに取り込むとともに、グローバル市場における飲料品、食品、日用品などの商圏を獲得しました。
  • 自動車分野の拡大(産業資材事業)
産業資材事業では、安定した成長が見込まれる自動車分野を重点市場と定めており、お客さまニーズに合わせた製品ラインアップの拡充やサプライチェーンの構築を進めています。2016年10月、当社は欧州で自動車内装部品のプラスチック成形品の生産・販売を手がけるSchusterおよび加飾フィルムの生産・販売を手がけるBack Stickersおよびそのグループ会社を買収・子会社化しました。自動車のサプライチェーンは世界のいくつかの地域に分散する傾向があり、当社はこれまでに、東南アジアやアメリカ、メキシコに生産拠点を拡張してきました。今回の買収により、当社は自動車市場にとって重要な欧州の地に生産拠点を獲得したことに加え、新たな加飾技術や欧州における強固な販売チャネルを獲得したことになります。今後はシナジーの創出により、さらなる事業拡大を目指していく考えです。
  • 医療機器分野への進出(ライフイノベーション事業)
2016年9月、当社はアメリカの医療機器メーカーGraphic Controlsグループを買収・子会社化し、ライフイノベーション事業の中核事業会社に位置付けました。同社が展開する製品分野は高齢化社会の進展や予防医療の普及などを背景に、市場は今後、グローバルベースで成長する見通しです。同社は北中米・欧州において病院などの医療機関向けに自社ブランド品を生産・販売するとともに、大手医療機器メーカー向けの受託生産を展開しています。主力製品である医療機関向けのディスポーザブル電極や手術用器具などの製品には、電極パターン形成や精密射出成形などの加工技術が活用されており、当社のコア技術との共通点が数多く見られます。Graphic Controlsグループの買収を通じて、当社は医療機器分野の製品群と成長市場を事業ポートフォリオに取り込むとともに、北中米・欧州での販路を獲得しました。今後はGraphic Controlsグループを足がかりにメディカル市場での事業拡大を図ります。

2017年3月期の取り組みと経営成績

2017年3月期におけるグローバル経済情勢を振り返りますと、アメリカでは個人消費の増加や雇用情勢の改善などにより景気の回復が継続しました。欧州ではイギリスのEU離脱問題などに伴い、先行きに不透明感があるものの、景気は緩やかに回復しました。中国をはじめとするアジア新興国の景気は一部で持ち直しの動きがみられました。わが国の経済については、景気は緩やかな回復基調を続けていますが、海外経済の不確実性や為替変動リスクなどによって先行きに不透明感が増しています。
当社グループでは、第5次中期経営計画の戦略に沿って、持続的かつ安定的に収益を確保することのできる事業基盤の確立を進めています。2017年3月期は、前期の蒸着紙分野に続き、自動車の内装部品や医療機器分野での企業買収により、事業領域の拡大に大きな進展がありましたが、為替の変動や既存分野における製品需要の低迷、新規受注に伴う先行費用や買収関連の一時費用の計上などにより、想定を下回りました。

2017年12月期の見通し

2017年12月期は、第5次中期経営計画の最終年度として、事業ポートフォリオの組み換えを完成させることを目指します。
主力のディバイス事業においては大型の新規受注が量産フェーズに移行し、全社の業績を牽引することが期待されます。一方、産業資材事業においては自動車や蒸着紙の分野の売上高が着実に拡大する見込みであるほか、ライフイノベーション事業ではGraphic Controlsグループの連結が通期で業績寄与するなど、事業ポートフォリオの組み替えによる成長は、第5次中期経営計画の想定通りに進展する見通しです。
2017年12月期は、増収増益(2017年3月期第3四半期累計比)を予想しています。

※当社は決算期を3月31日から12月31日に変更し、グローバルベースで決算期を統一する予定です。経過期間となる2017年12月期は、2017年4月1日から2017年12月31日までの9カ月決算となります。

最後に

当社グループは、企業理念に掲げる「広く社会との相互信頼に基づいた≪共生≫」の実現を目指し、株主、お客さま、サプライヤー、地域社会、社員といったステークホルダーのみなさまとの良好な関係を構築するために、グローバル視点で継続性のあるCSR活動を推進しています。2015年4月からは、企業理念に掲げる≪共生≫のあり方を表現した「Empowering Your Vision」を新たなブランドステートメントに掲げ、当社グループとステークホルダーがともに自らの明確なビジョンを持ち、その実現に向けて互いに影響し合い、ともに価値ある未来を創造することを目指しています。

第5次中期経営計画が掲げる事業ポートフォリオの組み換えは確実に進展しており、将来の成長に向けた事業基盤は着実に整いつつあります。ステークホルダーのみなさまには、引き続き当社グループの取り組みにご注目いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

2017年5月12日
代表取締役社長 兼 最高経営責任者

鈴木順也

代表取締役社長 兼 最高経営責任者
鈴木順也のご紹介

・出身:1964年      京都市生まれ
・略歴:1990年4月 株式会社第一勧業銀行(現株式会社みずほフィナンシャルグループ)に入行
    1998年3月 日本写真印刷株式会社に入社
                           取締役、常務取締役、専務取締役、取締役副社長を経る 
           2007年6月 代表取締役社長に就任(現職)
・座右の銘 「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」

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