社長メッセージ

日本写真印刷株式会社 代表取締役 兼 最高経営責任者 鈴木 順也

株主・投資家のみなさまへ

株主・投資家のみなさまには日ごろよりご支援を賜り心から御礼申し上げます。

第5次中期経営計画およびその進捗について

当社グループは、2015年4月1日から運用を開始した3カ年の第5次中期経営計画において事業ポートフォリオの組み換え・最適化による成長を志向しています。現在主力としているコンシューマー・エレクトロニクス(IT)分野では製品需要の急激な変動や製品・サービスの低価格化などの傾向が強まっており、これに並ぶ成長分野の育成が急がれます。引き続きコンシューマー・エレクトロニクス分野における事業機会を拡大するとともに、自動車や医療機器など世界規模で安定成長が見込まれる分野を拡充することによりバランスの取れた経営基盤を構築し、中長期的に企業価値を最大化することを目指しています。
事業ポートフォリオの組み換え・最適化を実現するための投資予算は、中期経営計画の3年間でM&Aに350億円、設備投資に260億円を計画していますが、その大半は中期経営計画の2年目である前期(2017年3月期)までに実行済みです。前期の業績はこうした投資の実行に関わる先行費用や買収関連費用の計上などにより一時的に低迷しましたが、今期以降、当社の業績は再び回復基調に転じる見通しです。
これまでに実行した成長投資の概要は以下のとおりです。
  • 蒸着紙分野への進出(産業資材事業)
2015年8月、産業資材事業は高級ラベルやパッケージ向けの蒸着紙を手がける世界最大手のAR Metallizingグループを買収・子会社化し、印刷の近接・川上領域にあたる蒸着紙の生産・販売を事業ポートフォリオに取り込むとともに、グローバル市場における飲料品、食品、日用品などの商圏を獲得しました。 
  • 自動車分野の拡大(産業資材事業)
産業資材事業では、安定した成長が見込まれる自動車分野を重点市場と定めており、お客さまニーズに合わせた製品ラインアップの拡充やグローバルベースでサプライチェーンの構築を進めています。2016年10月、当社は欧州で自動車内装部品のプラスチック成形品の生産・販売を手がけるSchusterおよび加飾フィルムの生産・販売を手がけるBack Stickersおよびそのグループ会社を買収・子会社化しました。自動車のサプライチェーンは世界の主要市場の近くに分散する傾向があり、当社はこれまでに、東南アジアやアメリカ、メキシコに生産拠点を拡張してきました。今回の買収により、当社は自動車市場にとって重要な欧州に生産拠点を獲得したことに加え、新たな加飾技術や欧州における強固な販売チャネルを獲得したことになります。今後はグループ企業間のシナジーの創出により、さらなる事業拡大を目指していく考えです。
  • 医療機器分野への進出(ライフイノベーション事業)
2016年9月、当社はアメリカの医療機器メーカーGraphic Controlsグループを買収・子会社化し、ライフイノベーション事業の中核事業会社に位置付けました。同社が展開する製品分野は高齢化社会の進展や予防医療の普及などを背景に、市場は今後、グローバルベースで成長する見通しです。同社は北中米・欧州において病院などの医療機関向けに自社ブランド品を生産・販売するとともに、大手医療機器メーカー向けの受託生産を展開しています。主力製品である医療機関向けのディスポーザブル電極や手術用器具などの製品には、電極パターン形成や精密射出成形などの加工技術が活用されており、当社のコア技術との共通点が数多く見られます。Graphic Controlsグループの買収を通じて、当社は医療機器分野の製品群と成長市場を事業ポートフォリオに取り込むとともに、北中米・欧州での販路を獲得しました。今後はGraphic Controlsグループを足がかりにメディカル市場での事業拡大を図ります。
  • 大型受注の獲得と生産能力の拡張(ディバイス事業)
ディバイス事業は、次の新規受注に向けて、製品開発を急ピッチで進めるとともに、生産能力の拡張を目的とした設備投資を実行しました。2017年4月以降、従来の主力工場である姫路工場(兵庫県)、加賀工場(石川県)に、津工場(三重県、新工場)を加えた3工場体制が確立しています。

2017年12月期の見通し

前期(2017年3月期)の業績は、既存製品の需要低迷に加え、先述の成長投資の実行に関わる先行費用や買収関連費用の計上などにより一時的に低迷しましたが、2017年12月期以降は成長投資が生み出すキャッシュフローにより、当社の業績は急回復する見通しです。
主力のディバイス事業では大型の新規受注が量産フェーズに移行し、全社の業績を牽引することが期待されます。一方、産業資材事業においては自動車や蒸着紙の分野の売上高が拡大する見込みであるほか、ライフイノベーション事業ではGraphic Controlsグループの連結が通期で業績寄与するなど、事業ポートフォリオの組み換え・最適化による成長は、第5次中期経営計画の想定通りに進展する見通しです。
2017年12月期の業績(※)は、増収増益(2017年3月期第3四半期累計比)、また過去最高の売上高となることを予想しています。

※当社は決算期を3月31日から12月31日に変更し、グローバルベースで決算期を統一します。経過期間となる2017年12月期は、2017年4月1日から2017年12月31日までの9カ月決算となります。

2017年12月期第1四半期の経営成績

2017年12月期第1四半期におけるグローバル経済情勢を振り返りますと、アメリカでは個人消費の増加や雇用情勢の改善などにより景気の回復が継続しました。欧州ではイギリスのEU離脱問題などに伴い、先行きに不透明感があるものの、景気は緩やかに回復しました。中国をはじめとするアジア新興国の景気は持ち直しの動きがみられました。わが国の経済については、景気は緩やかな回復基調を続けていますが、海外経済の不確実性や為替変動リスクなどには引き続き留意が必要です。
当社グループの第1四半期における業績は、医療機器分野の業績貢献などにより事業規模が拡大する一方で、主力のディバイス事業では大型受注の量産に向けた先行費用が発生するなど、概ね想定通りに推移しました。売上高は37,122百万円(前年同期比52.0%増)、利益面では207百万円の営業損失(前年同期は1,018百万円の営業損失)となりました。

最後に

以上のように、当社の事業は従来の印刷の領域を超えて大きく進化・拡大していることから、2017年10月6日付で日本写真印刷株式会社の商号をNISSHA株式会社へ変更することとしました。
「NISSHA」は長年にわたり、お客さまをはじめ、株主、サプライヤー、地域社会のみなさまに親しまれてきた当社の企業ブランドであり、今日ではグローバルに広く認知されています。
今回の商号変更を契機として、NISSHA株式会社は更なる飛躍を目指します。ステークホルダーのみなさまには、引き続き当社グループの取り組みにご注目いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

2017年8月7日
代表取締役社長 兼 最高経営責任者

鈴木順也

代表取締役社長 兼 最高経営責任者
鈴木順也のご紹介

・出身:1964年      京都市生まれ
・略歴:1990年4月 株式会社第一勧業銀行(現株式会社みずほフィナンシャルグループ)に入行
    1998年3月 日本写真印刷株式会社に入社
                           取締役、常務取締役、専務取締役、取締役副社長を経る 
           2007年6月 代表取締役社長に就任(現職)
・座右の銘 「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」

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