社長メッセージ

日本写真印刷株式会社 代表取締役 兼 最高経営責任者 鈴木 順也

株主・投資家のみなさまへ

株主・投資家のみなさまには日ごろよりご支援を賜り心から御礼申し上げます。

2017年3月期第2四半期の取り組みと経営成績

2017年3月期第2四半期(累計)におけるグローバル経済情勢を振り返りますと、アメリカでは個人消費の増加などにより景気の回復が継続しました。欧州では景気は緩やかに回復しましたが、イギリスのEU離脱問題などに伴い、先行きに不透明感が増しています。中国をはじめとするアジア新興国の景気は一部で持ち直しの動きもみられたものの、緩やかに減速しました。わが国の経済については、景気は緩やかな回復基調を続けていますが、年初からの急激な為替変動が企業収益の先行きに不透明感を生み、力強さに欠ける展開となりました。
このような状況のもと、当社グループにおいては、想定を上回る円高の進展や製品需要の低迷などの影響により、当初の業績予想を下回りました。2017年3月期第2四半期の売上高は前年同期比0.3%増の516億48百万円、利益面では10億37百万円の営業損失(前年同期は29億31百万円の営業利益)となりました。

2017年3月期通期の見通し

2017年3月期は、業績予想の前提となる為替レートを1ドル=110円としていましたが、足元の為替は円高傾向に推移しています。また、主力のディバイス事業においては、製品需要が当初の想定よりも減少する見通しです。これらの状況を踏まえ、2016年11月7日付で、下期の為替前提を1ドル=105円に見直すとともに、通期業績予想を売上高1,200億円、営業利益20億円に修正しました。

第5次中期経営計画およびその進捗について

当社グループは、2015年4月1日から運用を開始した3カ年の第5次中期経営計画において、事業ポートフォリオの組み換えによる成長を志向しており、バランス経営の観点から変化の激しいコンシューマー・エレクトロニクス分野への依存から脱却するとともに、為替変動への耐性を確保するべく海外生産比率を高めるなど、持続的かつ安定的に収益を確保することのできる事業基盤の確立を急いでいます。
昨年のAR Metallizingグループ(蒸着紙で世界最大手)に続き、2016年9月2日には、アメリカに本社を置く医療機器メーカーGraphic Controlsグループを、10月31日には産業資材の自動車分野でドイツの成形・加飾フィルムメーカーSchusterおよびBack Stickersグループを買収・子会社化するなど、第5次中期経営計画におけるM&A戦略は計画通りに進捗しました。
  • 医療機器メーカーGraphic Controlsグループの買収・子会社化

2016年9月、当社はアメリカの医療機器メーカーGraphic Controlsグループを買収・子会社化しました。同社が展開する製品分野は高齢化社会の進展や予防医療の普及などを背景に、市場は今後、グローバルベースで成長する見通しです。同社は北中米・欧州において病院などの医療機関向けに自社ブランド品を生産・販売するとともに、大手医療機器メーカー向けの受託生産事業を展開しています。主力製品であるディスポーザブル製品や手術器具などの製品には、電極パターン形成や精密射出成形などの加工技術が活用されており、当社のコア技術との共通点が数多く見られます。今回の買収を通じて、当社は医療機器分野の製品群と成長市場を事業ポートフォリオに取り込むとともに、北中米・欧州での販路を獲得しました。今後はGraphic Controlsグループを足がかりにメディカル市場での事業拡大を図ります。

  • 自動車分野でドイツの成形・加飾フィルムメーカーSchusterおよびBack Stickersグループを買収・子会社化

産業資材事業では、今後とも安定した成長が見込まれる自動車分野を重点市場と定めており、この市場での事業拡大に向け、お客さまニーズに合わせた製品ラインアップの拡充、サプライチェーンの構築を進めています。2016年10月、当社は欧州で主に自動車内装部品のプラスチック成形品の生産・販売を手がけるSchusterおよび加飾フィルムの生産・販売を手がけるBack Stickersおよびそのグループ会社を買収・子会社化しました。自動車市場のサプライチェーンは世界各地に分散しており、当社はこれまでに、東南アジアやアメリカ、メキシコに生産拠点を拡張してきました。今回の買収により、自動車市場にとって重要な欧州の生産拠点を獲得、当社の成長基盤は一層強化されることとなります。今後はSchusterおよびBack Stickersグループの有する加飾技術、生産能力、販売チャネルと、当社のもつ加飾技術、グローバルな生産拠点網を融合することで、自動車分野の事業を拡大していく考えです。

なお当社では、中期経営計画における取り組みの成果を測定するための経営管理指標としてROE(自己資本利益率)およびROIC(投下資産利益率)を採用しています。事業の収益性、資本の効率性の観点から事業ポートフォリオの組み換えを推進することとしています。

ステークホルダーと社会への責任

当社グループは、企業理念に掲げる「広く社会との相互信頼に基づいた≪共生≫」の実現を目指し、株主、お客さま、サプライヤー、地域社会、社員といったステークホルダーのみなさまとの良好な関係を構築するために、グローバル視点で継続性のあるCSR活動を推進しています。2015年4月からは、企業理念に掲げる≪共生≫のあり方を表現した「Empowering Your Vision」を新たなブランドステートメントに掲げ、当社グループとステークホルダーがともに自らの明確なビジョンを持ち、その実現に向けて互いに影響し合い、ともに価値ある未来を創造することを目指しています。

コーポレートガバナンスの推進について

当社グループでは、コーポレートガバナンスを重要な経営課題と認識し、経営の透明性、公正性を確保することで、迅速かつ果断な意思決定を促進し、長期的な企業価値の向上を目指しています。
当社は執行役員制度を導入しており、取締役会が担うべき戦略策定および経営監視機能と執行役員が担うべき業務執行機能を分化しています。当社の取締役会は、社外取締役を積極的に登用することによって、経営の透明性と公正性を確保するとともに、社外取締役の見識を活かした戦略策定、経営監視を実践しています。2016年6月に社外取締役を1人増員したことにより、当社取締役会における社外取締役比率は43%から50%に上昇しました。
2015年10月、当社はコーポレートガバナンス基本方針を制定・公開しました。この基本方針において当社は、役員の選任や報酬に関して客観性と公正性を確保するために社外取締役の知見を活用した指名・報酬委員会を新設すること、取締役会の機能をさらに向上させるために取締役会の実効性の評価を年に1回実施することなどを表明し、さらなるコーポレートガバナンスの向上に取り組んでいます。

最後に

当社グループは、持続的な成長を目指して、現在、第5次中期経営計画で掲げる事業ポートフォリオの組み換え戦略を完遂することに注力しております。経営者・社員一同全力で臨みますので、みなさまのご支援・ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2016年11月7日
代表取締役社長 兼 最高経営責任者

鈴木順也

代表取締役社長 兼 最高経営責任者
鈴木順也のご紹介

・出身:1964年      京都市生まれ
・略歴:1990年4月 株式会社第一勧業銀行(現株式会社みずほフィナンシャルグループ)に入行
    1998年3月 日本写真印刷株式会社に入社
                           取締役、常務取締役、専務取締役、取締役副社長を経る 
           2007年6月 代表取締役社長に就任(現職)
・座右の銘 「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」

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