NISSHAグループは、生産をはじめ広く事業活動に必要な材料、機器、サービスなどを、さまざまな地域のサプライヤーのみなさまから調達しています。すべてのサプライヤーのみなさまと公平・公正に接し、社会課題の認識を共有して相互の企業価値を高めるため「購買基本原則」に基づき持続可能な調達を推進しています。

サプライヤーのみなさまには、購買基本原則とともにCSR調達ガイドラインの順守をお願いしています。このガイドラインは、電子業界や自動車業界などにおける行動規範であるRBA（Responsible Business Alliance）のほか、お客さまから順守を要請される行動規範などを踏まえて作成しています。

当社グループは、事業活動を通じてさまざまなサプライヤーのみなさまと協働し、サプライチェーンをグローバルに展開しています。COVID-19の影響、ロシアによるウクライナ侵攻、中国でのロックダウン、大幅な円安などに伴う原燃料の高騰、人手不足による品薄や価格高騰など、昨今グローバルサプライチェーンも大きな影響を受けていますが、サプライヤーのみなさまのご協力もあり、健全な事業活動を続けています。

当社グループの生産拠点では、お客さまによるCSR監査を受査しています。これらの監査は、量産発注の条件として合格が求められるもの、定期的な監視の側面を持つものなどがあり、現地での監査に加えリモートで行われる監査や、Web上で質問に答える形式のプラットフォームを通して実施されるものがあります。

これまでの監査では、著しい人権侵害や環境法令違反などの重大な指摘事項はありませんでした。

お客さまからの監査を受けると同時に、当社は安心・安全なサプライチェーンの構築に向けて2014年度以降、特に重要なサプライヤーさま、新規のサプライヤーさまを対象にCSR監査を進めています。これまでに実施した監査は延べ19社、指摘の総数は187件で、すべてサプライヤーさまのご協力により、是正が完了しています。

当社は現地監査に加えて、サプライヤーさまのCSR活動の実態を把握するため、当社独自のSAQを用いた年次調査を実施しています。ディバイス事業では、前年度に引き続き、日本国内に加え、中国を含むアジア・欧州の40社（材料サプライヤー、アッセンブリーの委託先など）に対して調査を実施しました。その結果、特に懸念される点はありませんでした。

2022年度には、ESGタスクフォースが中心となり、労働・人権についての調査を行いました。調査の結果、対象としたすべてのサプライヤーさま（95社）において問題が無いことを確認しました。

国内NISSHAグループは、購買人材育成のための教育（購買基礎教育、技術・開発部門向け教育、外部講師による購買教育など）を2008年から継続的に行っており、これまで延べ1,000名以上が受講しています。

海外グループ会社にも展開しており、2022年度は中国にあるグループ会社3社への購買基礎教育を実施しました。引き続き、他のグループ会社にも対象を拡げていきます。