社員インタビューInterview

NISSHAで働く社員は、どのように仕事に取り組み活躍しているか。
その一端をご紹介します。

街で見かける一冊の本に、
私の想いが込められている

「自分の手がけたものが誰かの生活を豊かにしているという実感が、私のやりがいです。」
Tさんは高等学校卒業後、日本写真印刷コミュニケーションズ株式会社に入社。
現在は、製版*部門でオペレーターとして、写真やデザインデータの色を調整し、印刷物を美しく仕上げる仕事を担当している。最近では展示会で自社製品の魅力を発信することにも挑戦。将来は製版にとどまらずものづくり全体に関わり、お客さまに価値を提供できる人材を目指している。
※製版:紙に印刷するための「版」のデータを作る工程。写真の色や明るさを調整して、印刷で美しく見えるようにする作業などを行う。

日本写真印刷コミュニケーションズ株式会社 生産部 S.T さん 高等学校 商業科(企画科) 2020年入社

入社の理由・今の仕事 最高級の印刷技術に惹かれ、ものづくりの世界へ

 日本写真印刷コミュニケーションズに興味を持ったきっかけは、社名にある「写真印刷」という言葉でした。印刷会社なのに写真という言葉が入っていることに、特別なこだわりを感じたのです。調べてみると、NISSHAグループの創業事業として「高級美術印刷」に強みを持ち、写真集や図録などで実物に限りなく近い再現性を追求していることを知り、その姿勢に強く惹かれました。
 会社見学では、印刷物が完成するまでの工程を見学。特に「製版工程」に強く関心を持ちました。印刷は単にデータを機械に送るだけではなく、いくつもの工程を経て仕上がることに驚きました。製版工程では、紙に印刷したときに色が美しく見えるように画像データを調整します。製品の品質を左右する重要な工程です。その後、印刷、製本・加工を経て、ようやくお客さまの手元に届く印刷物が完成します。

■ 印刷物がお客さまに届くまで

 見学で心を動かされたのは、印刷物の美しさだけではありません。社員のみなさんが口をそろえて「私たちの手掛ける印刷物は最高級品だ」と胸を張り、誇りを持って語る姿に、ものづくりへの情熱を感じました。さらに、画像データを驚くほどスムーズに処理するプロの技に感銘を受け「自分もこの仕事に挑戦したい」と強く思い、入社を決意しました。
 現在は、製版オペレーターとして写真やデザインデータの色を整え、お客さまのイメージを忠実に再現するため、プリンティングディレクター*と連携しながら、最高の仕上がりを目指しています。
 さらに、私たちが手がける印刷物は「紙」だけではありません。布素材(ファブリック)に美しい色を再現する「Fabright*」(ファブライト)という製品にも携わっています。Fabrightはアパレルやインテリアなど、身近な製品にも使われ、昇華転写*、裁断、縫製、梱包など多くの工程を経て完成します。私はそれらの工程がスムーズに進むよう調整し、チームで協力しながらものづくりを進めています。
※プリンティングディレクター: お客さまの要望を正確に理解し、印刷工程に最適な方法で反映させる専門家。印刷物の色や質感を理想通りに仕上げるための指揮役を担う。
※Fabright(ファブライト):布素材(ファブリック)に高精細な印刷を施し、美しい色彩を再現する製品。アパレルやインテリア、サインディスプレイなど幅広い用途で活用されている。
※昇華転写:インキを熱で「気化(昇華)」させ、圧力で生地に密着させて転写する印刷方法

布素材(ファブリック)に高精細な印刷を施し、美しい色彩を再現する製品「Fabright」 製品紹介ページはこちら
仕事のやりがい・NISSHAの魅力 街中で見つける自分の仕事の証

 NISSHAグループが手掛ける幅広いものづくりの中でも、紙への印刷は身近な分野です。街を歩いていて、自分が関わった本や図録を書店や美術館で見つけると、思わず手に取り、最後のページの「印刷:日本写真印刷コミュニケーションズ株式会社」の表記をみて誇らしい気持ちになります。お客さまが本を手にして嬉しそうにレジへ向かう姿を見ると「この仕事をしていてよかった」と心から思います。自分の手がけたものが誰かの生活を豊かにしているという実感が、私のやりがいです。

 印刷の世界は想像以上に奥が深く、毎日が学びの連続です。例えば、一口に画像修正と言っても扱う画像は毎回異なり、同じ作業はありません。だからこそ常に新しい発見があり、成長を感じられます。これこそが日本写真印刷コミュニケーションズの魅力です。
 入社当初はパソコン操作も不安なほど初心者でしたが、先輩が一から丁寧に教えてくれました。特に難しかったのは、製版オペレーターとして基本の「き」である、「常識補正」と呼ばれる工程です。これは、印刷したときに写真と同じ色味で美しく仕上がるよう、画像データの色を調整する作業です(例えば、写真の空の青が印刷でくすまないように補正します) 。日本写真印刷コミュニケーションズには独自の「基準の色」があり、その色は「数字」で表されます。数字を覚え、求められる色味に修正していく作業は難しかったですが、できるようになったときの達成感は大きかったです。先輩の丁寧な指導のおかげで、今では一人で作業ができるようになり、成長を実感しています。

職場の雰囲気 安心して挑戦できる、温かな職場

 日本写真印刷コミュニケーションズの職場は、とても話しやすく温かい雰囲気です。上司や先輩はフランクに接してくれるので、過度なプレッシャーを感じることなく、安心して仕事に取り組めます。わからないことがあっても「ちょっと教えてください」と気軽に声をかけられる環境なので、挑戦への不安が少なく、自分の可能性を広げやすいと感じています。新しいことにチャレンジしたい人にはぴったりの職場です。

今後の目標 部門を越えたつながりを自分自身の成長に

 私の目標は、現在の製版オペレーターとしての技術をさらに磨きながら、部門を越えて製品づくりの効率や品質を高める取り組みに貢献することです。将来的には、製版という枠にとらわれず、ものづくり全体に関わる人材になりたいと考えています。
 そのために心がけているのが、「いただいたチャンスは断らない」という姿勢です。新しい経験を積むことで視野が広がり、スキルアップにつながるからです。入社6年目となり、ありがたいことにさまざまな挑戦の機会をいただけるようになりました。この記事の社員インタビューや、職場改善のアイデア提案を行う「小集団活動」、さらにFabrightを紹介する展示会での説明など、製版以外の領域にも積極的に関わっています。
 こうした取り組みを通じて、他部門の方々と連携する機会が増えました。営業部門や制作部門が持つ「お客さま視点の考え方」 に触れることで、自分の視野が広がり、お客さまの求めるイメージを先読みする力が身についてきました。その力を実務で生かすことで、効率的に作業を進めることができます。学んだことを吸収し、実践でアウトプットすることを繰り返しながら、製版オペレーターとして、そしてものづくり全体を俯瞰し、お客さま価値に貢献する人材として、さらにステップアップしていきたいと思います。

ある1日のスケジュール

平日 平日のスケジュール
休日 休日の写真

 休日は、アウトドアとインドアの両方の趣味を楽しんでいます。たとえば、2日間の休みがあるときは、1日はドライブや登山など外に出て、もう1日は家でゆっくり過ごすことが多いです。外で思いっきり体を動かしたり、家でのんびり映画を観たりと、メリハリのある過ごし方ができるので、心身ともにリフレッシュできます。

就職活動中のみなさんへの
メッセージ

S.T さん

 就活では、「これだけは譲れない」という軸を持つことが自分に合った会社を見つける近道だと思います。条件や環境だけでなく、自分がどんなことにやりがいを感じるのかを考えてみてください。その軸があることで、迷ったときも判断しやすくなります。
私が就職活動で大切にした軸は、「飽きずに続けられること」と「休日にしっかり休めること」、この2つでした。仕事はこの先、毎日向き合っていくものだからこそ、自分が「楽しい」「好き」と思えることを選ぶことが、充実した日々につながると思います。もちろん、楽しいことばかりではありません。でも、好きなことであれば、困難にぶつかったときも前向きに乗り越えられるはずです。
 みなさんが、自分らしく働ける場所に出会えることを願っています。

※登場する人物の会社名、所属、役職、氏名は、特に注記のない限り、取材・編集時点のものです。

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